賃貸アパートやマンションの鍵交換|費用負担のルールや相場は?

ドアノブ

賃貸アパートやマンションなどの玄関に取り付けられている鍵は、適切なタイミングで交換することが求められます。鍵交換には、どういったメリットがあるのでしょうか。また、費用は貸主と借主のどちらが負担するのでしょうか。

今回は、鍵交換費用のルールや鍵の種類別費用相場、鍵交換の基本的な方法をご紹介します。

賃貸物件の鍵交換とは

賃貸物件の鍵交換は、どういったタイミングで行われるのでしょうか。こちらでは、鍵交換の基本的な知識や交換のタイミングについてご紹介します。

鍵交換とは

鍵交換とは、住居の玄関に取り付けられた鍵を交換することです。シリンダーと呼ばれる鍵穴や、鍵本体を新しいものに取り換えます。鍵交換をしておくことで、防犯上のリスクを軽減できる点がメリットです。

鍵交換のタイミング

入居時、退去時

一般的に、賃貸物件や中古物件に入居する際は、鍵交換が行われます。新しい鍵に付け替えることで、古い鍵を持つ人の侵入をシャットアウトできる効果が期待できます。

退去時は基本的に鍵交換することはありません。ただし、紛失や故障などによる原状回復が必要な場合、借主負担で交換が行われます。

紛失時

入居中に鍵を紛失した際は、鍵交換で新しいものに取り換えます。そのままにしておくと、鍵を拾った人に侵入される可能性が残ってしまうためです。

故障時

鍵が故障して使えなくなった場合も交換が必要です。鍵の耐久性は製品によって異なりますが、10年程度で交換するのが目安といわれています。

鍵交換費用の負担について

持ち家ではなく賃貸アパートやマンションなどに住んでいる場合、鍵交換費用は誰の負担となるのでしょうか。ルールや相場などを確かめておきましょう。

費用負担のルール

国土交通省の「原状回復をめぐるトラブルとガイドライン」によると、鍵交換費用は賃貸人が負担することが妥当とされています。ガイドラインに則るのであれば、大家さんや管理会社が費用を支払うケースが多いように思われます。ただし、実際には借主負担となることが多いようです。賃貸借契約書に借主負担となる旨が記載されていれば、その通りに費用を支払うこととなります。特に、故障や紛失など、借主の過失が理由の場合は借主負担となるのが基本です。

理由が借主の過失ではなく、経年劣化や空き巣による破壊などであれば、費用は貸主負担となることがあります。交換が必要な状況に陥ったら、すぐに貸主へ相談しましょう。

鍵交換費用の相場

シリンダーキー

シリンダーキーは、もっともよく見られる鍵のひとつです。ギザギザとした形が特徴で、ディスクシリンダーやピンシリンダーなどの種類があります。基本的には安く交換できます。費用相場は7,980円~です。

ディンプルキー

ディンプルキーは防犯性の高い鍵として知られています。表面にでこぼこのくぼみがあり、ピッキング対策に有効な点が魅力です。費用相場は16,000円~と、シリンダーキーよりは高額な傾向にあります。

電子錠

電子錠は、テンキーやタッチキー、カードキーなど、電池式で動く鍵の総称です。テンキーの場合は暗証番号の入力、カードキーの場合はカードのタッチや挿入、タッチキーの場合は指紋認証などの方法で開錠します。交換費用相場は12,800円~です。電子錠の種類や製品によって価格は異なります。

鍵交換の方法とは

紛失や故障などで鍵交換が必要になったら、どのように対処すれば良いのでしょうか。

例えば、外出した際に家の鍵を紛失した場合、自宅に入ることはできません。時間帯によっては大家さんや管理会社へ連絡し、マスターキーで開けてもらえます。しかし、難しい場合は鍵専門業者へ依頼し、鍵を開けることをおすすめします。自力で開けようとすると鍵が壊れてしまうこともあるため、専門業者に依頼しましょう。

また、鍵の紛失に気づいたら、最寄りの警察署や交番へ届け出ることが大切です。遺失物届を出しておくと、鍵を拾って届けてもらえる可能性が高まります。ただし、鍵の見た目やメーカー、型番などがはっきりとわからない場合は特定が難しいため、手元に戻らないこともある点に留意しましょう。

何日か経っても鍵が戻って来ず、紛失が確定したら鍵交換が必要です。交換前には、必ず貸主へ連絡します。鍵は貸主の所有物のため、勝手に取り換えてはいけません。

許可を得られたら鍵専門業者へ連絡します。費用は現場にて状況確認のうえ、見積もりを出すことが一般的です。提示された料金に納得できたら契約し、鍵交換をしてもらいましょう。

鍵交換は最短で当日中に完了します。特殊な鍵に交換する場合は業者のもとに在庫がなく、取り寄せに日数がかかることもあるため気をつけましょう。

引っ越しのほか、鍵の故障や紛失などによって、交換を余儀なくされることがあります。費用負担はケース・バイ・ケースとなるため、貸主とよく相談することが大切です。賃貸借契約書に記載してある鍵交換費用の項目を、しっかりとチェックしておきましょう。

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