鍵を紛失しても慌てない!対処法とは

家と鍵

会社から帰宅して、カバンやポケットの中を確認したら鍵がない……。そんなトラブルに遭遇し、どうすればよいのか慌てた経験がある方は多いのではないでしょうか。こちらでは、鍵の紛失時に慌てずに対処するために知っておいていただきたいことをご紹介します。

鍵をなくした場合にとる行動

鍵をなくした場合、どういった行動をとったらよいのでしょうか? 慌ててしまうかと思いますが、さらなるトラブルを防止するためにも、なるべく冷静に対処しましょう。代表的な行動は、「警察への届け出」「改めて冷静に探す」「大家さん・管理会社への相談」「業者に依頼」の4つです。以下では、それぞれの行動について詳しく解説していきます。

警察への届け出

鍵をなくしてしまったときにまず警戒しなければならないのが、犯罪リスクです。悪意ある第三者に拾われている場合は、空き巣や不法侵入のリスクが高まります。特に、家の近所で落としてしまったと思われる場合は要注意です。

具体的には、警察へ遺失届を出すことになります。いくつかの情報を申告し、書類などを書くだけで届け出ができるため、手間がかかる以外に特にデメリットはありません。手続きは10~20分で終了します。届け出をしておかないと、警察が鍵を見つけたとしても誰のものかわからないため、取り戻すことはできません。一方で、遺失届を出しておけば、警察から連絡が来ます。

紛失した鍵を誰かが見つけた場合、好意で警察に届けてくれる場合があります。また、各種商業施設や駅などで鍵が見つかった場合も、一定期間の保管後は法令に基づいて警察の遺失物センターに引き渡されるのが通例です。つまり、悪意ある第三者に見つかっている場合を除き、鍵をなくした場合は警察を通じて取り戻せる可能性は十分に考えられます。

とりわけ警察への届け出を急いでいただきたいのが、鍵を入れていたバッグごと紛失してしまったようなケースです。免許証や保険証など個人情報が記載された書類を確認されると、鍵を利用した犯罪に巻き込まれるリスクが高まります。また、現金や社員証など、他の貴重品を取り戻すためにも、早い段階での届け出をしてください。

相談するのは、最寄りの交番で問題ありません。近くに交番がない場合は、電話だけでもかけておきましょう。交番によっては、電話での手続きが可能な場合があります。

警察での届け出の際に求められるのは、以下のような情報です。

    • 氏名
    • 連絡先
    • 住所
    • 鍵を紛失した場所
    • 何を紛失したのか(鍵を紛失した場合は、外観などの特徴などについても申告する)

また、警察が保管している遺失物の情報は、警視庁のデータベースに登録されています。各都道府県別の情報がインターネットで公開されているため、紛失後は定期的にチェックしましょう。登録情報を確認できるのは、遺失物が届けられてから3カ月間です。

改めて冷静に探す

鍵の紛失に気づいた直後は、誰でも冷静になれません。一度、落ちついて探してみると、鍵が見つかる場合があります。不安を抑えるためにも、まずは冷静になることを意識してみましょう。

鍵を見つけるために、まずはその日の行動を振り返ります。最後に鍵を確認したのはいつなのか、よく思い出してみてください。心当たりがある場所を明確にして、鍵を探すべき範囲が限定されると見つけやすくなります。

また、見落としやすいのがバッグのポケットの中です。紛失に気づいた時点で確認しているとは思いますが、慌てた心理状態では十分に探せていないケースが少なくありません。バッグは思い切って逆さまにして、中身をすべて出してみましょう。

車の中も鍵が落ちている可能性が多い場所です。車で移動した日に鍵を紛失した場合は、よく確認してください。シートの下、ドリンクホルダー、ダッシュボード、コンソールボックスなどはチェックが必要です。車の周辺も忘れずに確認しましょう。

なお、SNSで鍵の紛失をアピールして他の人に協力してもらうといった方法がありますが、基本的にあまりおすすめできません。こうしたオープンな情報が悪意ある第三者の目に触れると、鍵を悪用されてしまう可能性があります。協力を求める場合は、信頼できる家族や知人のみにしておきましょう。

大家さん・管理会社に相談

家の鍵を紛失した場合、物件の種類によって求められる対応が変わります。

分譲マンションの場合、基本的に居住者の専有部分については自己判断で開錠や交換が可能です。共用部分・オートロックに関しては、管理会社への相談が必要になります。賃貸物件の場合、鍵をなくすと原則として例外なく管理会社や大家さんへの相談が必要です。

共用部分・オートロック、賃貸物件の鍵については、入居者の所有物ではありません。そのため、入居者の独断で開錠や鍵の交換をすることはできないのです。何より、鍵を見つけた第三者がいつでも入れる状態になっているため、万が一の場合に備えて知らせておかないと迷惑になってしまいます。

管理会社や大家さんによっては、その後の対応を詳しく案内してくれることがあります。提携している鍵の専門業者がある可能性も考えられるため、早めに相談しておきましょう。

なお、持ち家の場合は管理会社・大家さんへの相談などは必要ありません。その後の対応については、本人や家族で決めることができます。防犯上の理由から、基本的には鍵を交換しておくと安心です。

業者に依頼

鍵が見つからない場合、状況によっては鍵の専門業者に相談します。具体的には、鍵(錠前)の交換か鍵の作成の依頼です。

鍵の専門業者は、鍵のあらゆるトラブルに対応するプロのことです。電話で相談すると作業員が来てくれて、状況に応じて必要な対処を行ってくれます。

鍵を紛失した際に依頼できる鍵の専門業者のサービス

チェックリスト

鍵の紛失対処法には、様々なパターンがあります。以下では、鍵の専門業者が行っているサービスについて解説します。

鍵開け

鍵開けは、その名のとおり閉まっている状態の鍵を開けるサービスです。このサービスを利用することで、家の鍵をなくし締め出されている状態でも、家に入ることができます。主に、合鍵をきちんと保管している前提、鍵を紛失した場所が明確な場合に利用されますが、紛失している鍵が見つからない場合は防犯上のリスクが残ります。

鍵の作成

鍵の作成は、錠前に合う鍵を新しく作成するサービスです。合鍵から作成するのが一般的ですが、他の鍵が1本もない場合も利用できます。紛失した鍵と同じものをもう1本つくることになるため、施錠・開錠ができるようになりますが、鍵が見つかっていない場合は、やはりセキュリティ面が懸念されます。

鍵の交換

鍵の交換は、鍵(錠前)自体を新しいものに交換するサービスです。新しい鍵も付属します。鍵開け作業や鍵作成で家に入れたとしても、紛失した鍵が誰かに拾われ、不法侵入されるリスクは否定できません。そのため、鍵を紛失した場合は、錠前を交換するのが最善の方法といえます。

業者に依頼した場合の費用

業者に上記の作業を依頼した場合は費用が発生します。各作業の費用目安は以下のとおりです。

    • 鍵開け:3,980円~
    • 鍵作成:5,980円~
    • 鍵交換:7,980円~

業者によっては、クレジットカードやスマホ決済など、現金以外の支払い方法にも対応しているため、希望に応じて確認してください。

鍵を紛失した場合は作成?交換?

鍵を紛失した場合、一般的には鍵の作成や鍵の交換を依頼することになります。上記のとおり、鍵の交換のほうが費用は高いため、悩んでしまう方は多いかもしれません。鍵を紛失した場合は、やはり交換したほうがよいのでしょうか。

鍵から住所を特定される?

「落とした鍵から住所を特定できる」という噂があります。鍵には番号が記載されており、そこから住所を割り出すことができる、というものです。

しかし、実際にはこの番号はメーカーが鍵の形状ごとに割り当てている番号であり、所有者の住所とは関係ありません。したがって、鍵から住所を特定されるという噂は、根も葉もない作り話ということになります。

ただし、免許証やマイナンバーカードといった、本人確認書類と鍵を一緒に紛失してしまった場合は、住所を特定されてしまいます。こうしたケースでは、基本的に鍵の交換が求められます。

悪意ある第三者に盗まれている可能性も

単に鍵を紛失しただけだと思っていても、実際には明確な悪意を持った第三者や知人に盗まれている可能性もあります。心当たりがある場合は、なるべく早く鍵を交換しておきましょう。また、盗んだ人物が分かったとしても、コンタクトをとることはトラブルにつながるおそれがあるため、あまりおすすめできません。

鍵の専門業者に依頼する際の流れ

鍵の専門業者のサービスを利用したことがない場合は、どのように依頼すればよいのかわからないかもしれません。以下では、一般的なサービス利用の流れをご紹介します。

電話問い合わせ

連絡する際は、電話するのが一般的です。家のエリア名と「鍵 紛失」といった内容で検索して業者を探しましょう。電話では、鍵を紛失した旨伝えてください。この際、作業内容に応じた費用概算が案内されることがありますが、正式な見積もりではないため注意しましょう。

現場見積もり

電話が終わると、業者から作業員が派遣されます。現場到着のスピードは業者やその日の稼働状況によって異なりますが、スピード派遣を謳う業者が多いため、それほど時間はかからないはずです。現場で作業員が鍵を確認すると、見積もりが行われます。

作業内容に応じた費用が案内されるため、希望の作業を依頼してください。なお、この時点で見積もりに同意できない場合は、依頼をしなくても問題ありません。業者によってはキャンセル料が発生することもあるためご注意ください。

作業開始

正式な依頼後、作業が開始されます。作業時間は依頼する作業によって異なりますが、プロとしての研修を受けた作業員が担当するためそれほど長くなることはありません。ただし、製品によっては分解が求められ、時間がかかるケースもあります。

支払い

作業終了後に費用を支払い、サービスはすべて終了となります。鍵のトラブルはいつ起こるかわからないため、信頼できる業者と判断した場合は連絡先を控えておくのがおすすめです。また、作業後に不具合が発生することもあるため、アフターサービスを受けられるように業者の連絡先は覚えておきましょう。

鍵の専門業者の選び方

悩む人

鍵作成・交換を鍵の専門業者に依頼すると、当たり前ですが費用は発生します。少しでも費用負担を抑えたい場合は、複数の業者に見積もりを依頼してから選びましょう。また、一部、不当な費用を請求する悪徳な業者も存在しています。そうした業者の手口にひっかからないためにも、慎重に選ぶ必要があります。
以下では、鍵の専門業者選びの際に意識していただきたいポイントをご案内します。

ヒアリングの丁寧さ

相談で電話した際は、業者から状況について質問されます。このヒアリングは、業者が必要な作業や道具、部品を判断するために重要なステップです。紛失の場合は管理会社への連絡、警察への届け出など、他に必要な連絡についても案内されることがあります。

このヒアリングが丁寧に行われていない場合は、信頼に足る業者とはいえません。鍵の種類や状態、物件の種類、本人確認や管理会社による許可の必要性など、ヒアリングでの質問や案内事項が十分かどうか検討しましょう。

料金設定・見積もりの明確さ

スマホなどで業者のホームページを見ると、作業内容に応じた費用の目安が記載されていることがあります。可能であれば他の業者も確認し、相場との大きな差がないかチェックしてください。注意していだきたいのは、「安ければ良い」とは言えない点です。相場に対して破格の安さを設定している場合、作業員の技術が不足しているケースや後で不当に費用を請求されることが不安視されます。

また、電話での費用案内にも注意が必要です。あまりにも安い料金を提示してくる業者や、概算を案内しない業者は、少し警戒したほうが良いでしょう。なお、見積もりは作業前に確認するのが鉄則です。「作業完了後に見積もりを案内します」と伝えてくるような業者は、利用しないことをおすすめします。

見積もりについては、内訳についても確認してください。代表的な内訳は、工賃、部品代、交通費などです。よくわからない名目の内訳がある場合は、その内容について追求し、納得できない場合はきっぱりと断りましょう。

時間の正確さ

電話で相談した際、現場到着までの時間が案内されます。一刻も早く家に入りたい場合や予定がある場合などは、業者の到着時間は重要です。時間にシビアではない業者の場合は、キャンセルを検討しても良いでしょう。

また、特に急ぎではない場合も、案内した時間に連絡もなく遅れるような業者は信頼できるとはいえません。交通状況も考慮し、数分の遅れは仕方がない部分もありますが、30分以上も遅れて事前の連絡がない場合は、こちらから先立ってキャンセルの連絡を入れることをおすすめします。

キャンセル料の有無

一般的な業者であれば、見積時のキャンセルは無料です。鍵の紛失の場合、作業員到着までに見つかり、トラブルが解消することもあります。また、上記のように信頼できない業者と判断し、相談後にこちらからキャンセルをすることもあります。キャンセル料の有無について、電話相談の段階で確認しておくことは大切です。

鍵の紛失対策

鍵の紛失は防犯リスクも高まるほか、交換などの作業には費用がかかります。少しでも自分の管理方法に不安がある場合は、紛失防止対策について考えておきましょう。また、一度でも鍵を紛失したことがある場合は、再び紛失することがないように対策を講じておくことをおすすめします。以下のような紛失対策がおすすめです。

鍵の保管位置を決める

まずは、鍵の置く場所を決めておくことが大切です。帰宅した際は、靴箱の上に置いておく、外出した際はバックのポケットに入れておく、というように、「ここを確認すれば鍵がある」という場所を決めておくと安心につながります。こうした心がけ程度の対策でも大きな効果が期待できるため、意識してみてください。

なお、外出の際は常に開いたポケットに入れておくことはおすすめできません。移動中に、鍵が落ちてしまうことも考えられます。出し入れするのが面倒でも、ファスナーやボタンなどで閉じられるポケットに入れておくと安心です。

音が鳴るものを取り付ける

歩いている最中などに鍵を落としたことに気づかず、その場から離れてしまうことがあります。鍵に音が鳴るものを取り付けおくと、気づきやすくなるでしょう。鈴がつけられたキーホルダーなどがおすすめです。

ただし、人混みが多い場合やヘッドホン・イヤホンを装着している場合、音に気づかない可能性があります。こうした対策をした上で、さらに閉じられるポケットに入れておくなどして気をつけて保管することが推奨されます。

キーファインダー・位置情報デバイスを使用する

鍵に取り付けるキーファインダー・位置情報デバイスも便利です。

キーファインダーとは、鍵に取り付ける電子機器のことです。付属端末のボタンを押し、ブザーを鳴らすことで、なくした鍵がどこにあるのかわかります。また、持ち主と鍵の位置が離れると知らせてくれるタイプもあります。

位置情報デバイスとは、GPSの情報を取得しスマホで位置を検知できる機器のことです。小型化が進んでおり、キーホルダーに取り付けられるタイプもあります。こちらも鍵が離れた場合はアラートで知らせてくれるほか、なくした鍵の位置情報がわかるため二段構えの対策ができます。

ただし、過信は禁物です。電池で駆動しているため、電池切れの際はブザーや位置情報機能が使えません。普段から電池切れを起こさないように管理しておく必要があります。また、位置情報は大まかなものであり、数m程度の誤差が生じる場合があります。草むらなどでなくした際は、位置情報がわかっていたとしても見つけるのに苦労するかもしれません。

電子錠に交換する

思い切って電子錠に交換するのもひとつの方法です。物理的な鍵を持つ必要がないため、紛失のリスクがなくなります。また、現在はサムターンに取り付け、スマホからの操作で開錠・施錠を行う簡易的な電子錠もあります。

ただし、電池切れや故障には十分注意してください。万が一に備えて、電池は定期的に交換しておくことをおすすめします。また、故障を防ぐため、些細な動作不良の際も点検を怠らないようにしてください。

 

鍵を紛失は誰にとっても避けたいトラブルです。不注意で落としてしまうことは十分に考えられます。今回ご紹介したような知識をおさえておけば、万が一鍵を紛失してしまった際も落ちついて対処できるようなるでしょう。鍵が見つからない場合、また、紛失からしばらく経過してから見つかった場合は、鍵(錠前)を交換しておくのが防犯上好ましいでしょう。鍵の交換作業は信頼できる業者にご依頼ください。東横救急は、鍵を紛失されたお客様を迅速にサポートします。開錠、鍵の作成・交換など、なんでもご相談ください。

その他の鍵に関する豆知識

鍵のトラブル時の豆知識一覧へ