廃盤のMIWA TE-0ディスクシリンダー2か所をドリル開錠してU9へ後日交換

サービス内容
鍵の修理
作業内容・修理箇所
玄関鍵、破錠交換
ご依頼地域
杉並区 梅里
作業時間
3時間

お客様からのご依頼

戸建てに住んでいるお客様から、鍵が動かなくなったので直してほしいという依頼が入った。現場には15分ほどで到着し、鍵の状態を確認した。取り付けられていたのは、現在は廃盤になっているMIWA社のディスクシリンダーTE-0で、上下2か所に同一キー仕様で設置されていた。

MIWA TE-0ディスクシリンダーは、かつて広く普及していたシリンダー方式で、内部のディスクが鍵の形状に合わせて回転することで開錠する仕組みになっていた。製造終了から年月が経過しており、現在は補修部品の入手も困難になっている。長年同じ物件に住み続けている方の戸建てや古いマンションでは、まだ現役で使われているケースがあるが、故障時には同型での修理が事実上不可能なため、別のシリンダーへの全面交換が必要になる。

今回の症状は、玄関の中からも外からも全く開錠できない状態だった。鍵を挿してもピンが正しい位置に揃わず、サムターンを回しても内部の連結機構が動かない、つまり完全に固着している状況だった。ディスクシリンダーの場合、内部のディスクが摩耗・固着・破損するとこうした完全停止状態に陥ることがあり、一度こうなると非破壊での開錠は極めて難しい。

玄関には2か所のロックがあるため、両方ともこの状態だと家への出入りが不可能になる。早急に開錠する必要があり、住人の了承を得た上で「プッシュプルハンドルを外し、錠ケースにドリルで穴を開けてデッドボルトを直接引き込む」という方法で対応することにした。これは破錠手法の一種で、シリンダー側からのアプローチが不可能な場合に錠ケースの駆動部に直接アクセスする手法になる。

プッシュプルハンドル(押し引きで操作する縦長のハンドル)を取り外すと、その下に錠ケースの固定部分が露出する。錠ケースの構造を把握した上で、デッドボルトを引き込ませる位置に正確にドリルで穴を開け、特殊工具を挿入してデッドボルトを強制的に動かす。今回もこの手順で2か所のロックを順次解除し、無事に扉を開けることができた。

ただし、このケースには大きな問題が残っていた。錠ケース自体を車載在庫として持っていなかったため、当日に新しい錠ケースを取り付けることができなかった。錠ケースは扉本体の規格や既存の取り付け穴のサイズに合わせて選定する必要があり、汎用品で代替できないケースが多い。

幸い、今回は2か所のロックのうち片方の鍵は使える状態だったため、一時的にそちらだけ施錠して住人が出入りできる状態を確保した。その後、適合する錠ケースを発注し、後日改めて訪問して交換作業を実施した。同時にシリンダーも現行のMIWA U9シリンダーに交換して、無事に作業終了となった。

通常のケースでは、廃盤シリンダーを破錠してしまうと、誰でも開けられる状態のまま放置されることになり、防犯上極めて危険な状態となる。今回は片方の鍵が生きていたため後日対応が可能だったが、これは例外的なケースだ。古いシリンダーで完全な故障が起きた場合、可能な限り当日中に新しいシリンダーまで取り付け完了させることが望ましい。お急ぎの場合は複数の業者に電話して、対応可能な部材を在庫している業者を見つけることをお勧めしたい。

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