お客様からのご依頼
三鷹市大沢の住宅で、倉庫を整理していたら100キロ近い大型金庫が出てきたという相談を受けた。家族の誰に聞いても購入した心当たりがなく、誰が持ち込んだものか不明という状況。比較的見た目は新しい印象とのことだったが、そのまま放置しておくのも気が引けるため、開錠して中身を確認したいというのが依頼の主旨だった。20分ほどで現地に到着し、金庫の調査に入った。
現地で金庫を確認したところ、ダイヤセーフの耐火金庫であることが判明した。ダイヤセーフは日本の家庭用金庫メーカーとして知名度が高く、耐火板を内部に組み込んだ構造で火災時の内部温度上昇を一定時間抑える性能を持つ。今回の金庫は、大型でありながら押入れなどの限られたスペースにもすっきり収まるように設計されたモデルで、ボディの厚みと重量からも防犯性能を意識した作りであることが見て取れた。
この金庫の本来の開け方は、ダイヤルを右に回した後、左に回して指定の番号に合わせ、さらに右に戻すという複数ステップの操作になる。家庭用金庫の多くがこの方式を採用しており、ダイヤルの組み合わせは購入時に設定された番号(または購入後に変更した番号)でないと開かない仕組みだ。しかし今回は、そもそも誰が買ったかも分からない状態のため、番号も全く手がかりがない状況だった。
ダイヤル番号が不明な金庫を開ける手段はいくつかある。一つはダイヤル部分を聴音や手感覚で時間をかけて読み解く方法で、これは熟練した技術を要する上、防盗性能の高い金庫ほど成功率が下がる。もう一つは破錠で、ダイヤル機構そのものを物理的に破壊して開ける方法。今回は持ち主不明であり、所有者である住人(発見者の奥様)から金庫本体は今後使う予定がなく処分予定との確認が取れたため、破錠の選択を取ることになった。
耐火金庫の破錠は、外装の鋼板の下に耐火材(主にコンクリート系の素材)が充填されているため、単純なドリル作業では進まない。ダイヤル裏側のロック機構の位置を特定し、その部分を狙ってドリルと特殊工具を使い分けながら徐々に内部にアクセスしていく。今回の金庫もダイヤル部分から内部のロック機構にアプローチし、ロックを解除する形で開錠に至った。
無事に開錠して中を確認したが、結果としてこの金庫が一体誰のものだったのかは最後まで分からないままだった。家庭用金庫は購入時の付属品である取扱説明書や保証書、ダイヤル番号の控えを別の場所で保管しているケースが多く、本体だけ残されると所有者特定がほぼ不可能になる。倉庫や物置から正体不明の金庫が出てきたという相談は実は珍しくなく、相続物件の整理時にもよく発生する事象だ。中身に何かが残されている可能性を考えると放置するわけにもいかず、こうした形で開錠依頼に至る流れになる。
三鷹市の作業事例








