お客様からのご依頼
10数年自宅に置きっぱなしになっている金庫があり、いい加減どうにかしなければと思って業者のホームページからご相談をいただきました。場所が世田谷区豪徳寺でしたので、今からすぐに伺える状況をお伝えし、現地で詳しく金庫を確認する流れとなりました。
長期間放置された金庫の処理依頼は、相続物件の整理や住み替え準備、家の片付けのタイミングで発生することが多くなります。10年以上開けていない金庫の場合、当時の鍵の所在もダイヤル番号も記憶から消えていることがほとんどで、再使用するか処分するかの選択も含めて、現場で総合的に判断する必要があります。
金庫は縦横50センチくらいで、耐火板も入ったセキュリティの高いタイプでした。家庭用金庫としては大型の部類で、本体重量もかなりのもの。耐火金庫は、外装の鋼板の下に耐火材(コンクリート系の素材)が充填されており、火災時の内部温度上昇を一定時間抑える性能を持ちます。耐火等級が高い金庫ほど、耐火材の厚みも増し、結果として防盗性能も高まる構造になっています。
「ずっと置きっぱなしで放置していた」とおっしゃっていましたが、実物を見ると見た目は非常に綺麗に保たれていました。屋内の安定した環境で保管されていたため、外装の錆や塗装の劣化はほとんどなく、外見からは長期放置の印象を受けない状態でした。これは耐火金庫の優れた特性の一つで、屋内設置であれば10年以上経過しても外装の状態は維持されやすくなります。
シリンダー錠の鍵は、いつの間にか紛失していて、おそらく自宅のどこかにはあるはずだが場所の見当がつかないとのことでした。長期間使わない金庫の鍵は、引き出しの奥や別の収納に紛れ込んでしまい、家族の誰もどこにあるか把握していない状態になりやすくなります。今回もそうしたパターンでした。
金庫の状態を詳しく観察したところ、ロックピックでの非破壊開錠は構造的に対応できない仕様であることが分かりました。耐火金庫の鍵穴は、防犯性能を意識して内部構造が複雑になっていることが多く、家庭用金庫よりもさらに開錠難易度が高い場合があります。最終的に、住人のご了承を得た上で破錠開錠の方針で進めることにしました。
破錠は、ロック機構を物理的に破壊して内部から強制解錠する手法で、確実性が高い反面、金庫本体は再使用が困難になります。今回は処分前提とのことでしたので、結果的に最適な選択となりました。
セキュリティが高い金庫で、本体の幅(厚み)もあったため、ドリル作業に時間を要する見込みでした。鋼板の厚みと耐火材の硬さの両方を貫通する必要があり、通常の家庭用金庫の破錠よりも作業時間が長くなります。途中でドリルビットの交換と冷却を挟みながら、慎重に内部のロック機構へアクセスする経路を確保していきました。
作業時間は60分ほどで、無事にロック機構を解除して扉を開けることができました。長年気にかかっていた金庫が片付き、住人にとっても精神的な区切りとなる対応になりました。耐火金庫は処分する際にもサイズと重量の問題があり、専門の処分業者への依頼が必要になるケースが多くなります。開錠後の処分まで見越したスケジュールで進めると、家の整理全体がスムーズに完了します。
世田谷区の作業事例








