家の鍵をなくしてしまった際には、落ち着いて行動することが大切です。行動によっては鍵がすぐに見つかることや、その後のトラブルを回避することにつながります。この記事では、家の鍵を無くした場合の対応について解説します。
■家の鍵を無くした場合に探してみるべき場所
「家の鍵がない!」
想定外の出来事に焦ってしまいますよね。そんなときは、まずは冷静になり、身の回りやその日足を運んだ場所を探してみることが大切です。冷静になり、心当たりがある場所を探してみましょう。
パニックになってしまいがちですが、冷静にくまなく探すことが重要です。心理的に落ち着かない状態だと、鍵があるのにも関わらず見落としてしまうケースがあります。
また、生活の中で鍵を見落としがちな場所は、ある程度決まっています。以下のような場所を冷静になって探してみると、無くした鍵が見つかることは少なくありません。
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- ポケットの中
- カバンの中
- 車の中
- 財布の中
- 喫煙した場所
- 会社のデスクやロッカー
- トイレ
- 電車やバス
- 立ち寄ったお店や施設
その日の行動によっては、家の外で鍵を落としている可能性もあります。心当たりがある場所に連絡できる場合は、事前に連絡をしてください。そこにいる人に探してもらうことができます。見つかったら、次に行くときまで保管してもらうように伝えましょう。見つからない場合でも、鍵が落ちている可能性がある場所をひとつ消せるため、わざわざ足を運ぶ手間が省けます。
■見つかった鍵が曲がっている場合
無くした鍵は、見つかるまでにダメージを受けている可能性があります。鍵を落とした際の衝撃や誰かに踏まれたことにより、曲がってしまうことも少なくありません。紛失した鍵が見つかったとしても、曲がっている場合はどうするべきなのでしょうか。
せっかく紛失した鍵が見つかったのですから、そのまま使い続けたいと思うかもしれません。また状態によっては、多少無理をすれば鍵として使えることもあるでしょう。しかし、曲がっている鍵を無理やり使い続けるのは、好ましくありません。
曲がった鍵を使っていると、問題がないように見えても鍵穴には少しずつ負担が蓄積していきます。最悪の場合、鍵が折れたり、鍵穴に故障が起きたりしてしまうのです。鍵の修理や合鍵の作成であれば、それほど高額な費用はかかりません。しかし、曲がった鍵を気にせず使い続け、鍵穴の交換が必要になってしまった場合は余計な費用がかかります。
紛失した鍵が曲がっている場合は、必ず鍵の専門業者に相談しましょう。新しい鍵を作っておくのがおすすめです。
■家の鍵をなくして見つからない場合にとるべき行動
心当たりがある場所を冷静になって探したとしても、鍵が見つかるとは限りません。しかし、この際も焦らず、冷静に対処することが大切です。被害を大きくしないためにも、適切な行動をとりましょう。
家の鍵がどうしても見つからない場合は、以下のような行動をとってみてください。
警察への届け出
まずは、警察へ届け出をだしましょう。
鍵を紛失した場合は、遺失届出書を提出します。遺失届出書とは、落とし物や忘れ物が見つかった際に、連絡をしてもらうようにするための届出書です。提出しておくと、鍵が拾われて警察に届けられた際には連絡がもらえます。
届け出には、以下の情報が必要です。
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- 住所
- 氏名
- 電話番号
- 本人確認書類
警察署に足を運ぶのが難しい場合は、メールや電話、インターネット申し込みでも可能なケースがあります。まずは近くの警察署に連絡してみるのもひとつの方法です。
また、遺失物の情報は各都道府県警の専用ページでも公開されているため、そちらも頻繁にチェックしましょう。
大家・管理会社への連絡
賃貸物件の場合、鍵は借主の私物ではありません。紛失した場合は、見つかるか見つからないかに関わらず、大家や管理会社に連絡しておくと大きなトラブルに発展することを防ぐことができます。
退去時には鍵を返却することがほとんどのため、対応方法については自己判断でおこなわずに大家・管理会社から指示をもらいましょう。鍵を交換する場合も、大家・管理会社の許可が必要です。
保険契約の内容を確認
入居の際、火災保険に加入している場合は、保険契約の内容を確認してみましょう。火災保険では、建物と家財が補償されます。契約内容によっては、鍵のトラブルが補償範囲に含まれていることもあります。
鍵開けのみ、鍵交換も対応など、サービスの範囲は保険会社や契約プランによって異なるため、必ずしも希望のサービスが受けられるとは限りません。しかし、鍵作成や鍵交換の金銭的負担を大幅に軽減できる可能性があるため、念のためチェックしてみることをおすすめします。賃貸物件への入居の場合、一般的に不動産会社から提案される火災保険を契約しているはずです。
■家の鍵を無くした場合の鍵作成について
家の鍵を無くした場合の代表的な対応が鍵作成です。無くした鍵を同じように使える鍵を作成すれば、問題なく鍵の施錠・開錠を行えます。以下では、鍵の作成について解説します。
家の鍵を無くした場合も鍵作成は可能?
「家の鍵が手元にない状態でも鍵を作成できるの?」と疑問に感じる方は多いかもしれません。
オリジナルの鍵から同じように使える鍵を複製することを、合鍵の作成といいます。家族の方に渡すときなどに鍵を増やしたい場合は、合鍵を作成するのが一般的です。
しかし、鍵を紛失した場合、複製元の鍵がないことも考えられます。この状態でも、新しい鍵を作成できるのでしょうか。 結論としては、複製元の鍵がない場合でも鍵の専門業者であれば新しく鍵を作成できます。鍵穴から適合する鍵を作成できるため、鍵の業者に相談してみましょう。
家の鍵の作成料金と作成時間
家の鍵を複製元がない状態から作成する場合、どの程度の料金がかかるのでしょうか。また、急いでいる場合は作成時間についても気になるところです。
一般的な鍵の場合は、10,000~15,000円が鍵の作成費用として発生します。防犯性の高い鍵の場合、30,000円程度が目安です。
鍵作成の作業時間は1~2時間を想定しておきましょう。また、電話で依頼してから鍵業者の作業員が現場に到着するまでの時間に30分ほどかかります。現場への到着時間については、業者の対応エリアやその時点での人員数によっても異なるため、電話での相談時に確認してください。
■家の鍵を無くした場合に考えられるリスク
ここまでは、家の鍵を無くした際の対応や、鍵の作成について解説しました。ただし、無くした鍵が見つからない場合、単に新しい鍵を作成することですべて解決するわけではありません。家の鍵をなくしてしまった場合は、以下のようなリスクについても考慮する必要があります。
誰かが意図的に盗んだ可能性がある
鍵が見つからない場合、誰かが意図的に盗んだ可能性は否定できません。関係性のある人物に盗まれている場合は、自宅を特定されて家に侵入される可能性があります。特に、直近でトラブルになった人物がいる場合、逆恨みから危害を加えようとしているケースがあるため、注意が必要です。
自宅を特定されている可能性がある
鍵を紛失した場面を誰かに見られている可能性があります。その人物が鍵を拾い、さらに尾行して自宅を特定していることも考えられるでしょう。この場合、いつ空き巣の被害に遭ってしまうかは予想できません。
見つかったとしても誰かが鍵を複製している可能性がある
しばらくしてから、思いもよらぬ場所で鍵が見つかることもあります。また、運良く警察に届けられ、鍵が返ってくることもあるでしょう。しかし、こうした場合も決して油断はできません。
鍵が返ってくるまでの間に、誰かによって複製されていることが考えられます。見ず知らずの誰かが複製した鍵を持っている可能性があるということです。
こうした理由から、鍵が返ってきたとしても完全に安心することはできないのです。紛失してから時間が経過して鍵が返ってきた場合は、複製されている可能性も頭に入れておきましょう。
■家の鍵を無くしたら交換がおすすめ
上記のリスクがあることから、家の鍵を無くした場合、鍵の作成だけでは防犯上十分とは言えません。防犯上の観点では、家の鍵を無くした場合は鍵の交換をすると安心です。
以下では、鍵の交換作業について解説します。
シリンダー交換で対応可能
鍵の交換といっても、取り付けている鍵全体を交換する必要はありません。家の鍵を紛失した際に重要なのは、紛失した鍵とその複製を使えなくすることです。シリンダーを交換して新しい鍵を用意すれば、前の鍵は使えなくなります。
シリンダーの交換は決して大掛かりな工事ではありません。時間もかからず、費用も鍵全体の交換と比較して抑えられます。
賃貸住宅・分譲マンションの場合は確認が必要
賃貸住宅の場合、設置されている鍵もオーナーのものです。そのため、居住者が無断で鍵を交換することはできません。鍵の紛失時に鍵を交換するためには、管理会社などに確認して許可を得る必要があります。管理会社によっては、交換の業者を斡旋してくれる場合もあるでしょう。分譲マンションの場合も、契約内容によるため管理会社に確認しておくことをおすすめします。
■家の鍵を無くした場合の鍵交換でおすすめの鍵
上記のように、家の鍵を紛失した場合は鍵のシリンダー交換で対応できます。しかし、防犯性を高めたければ既設の鍵から他の鍵に交換するのもおすすめです。
以下では、防犯性の高いおすすめの鍵をご紹介します。
ディンプルキー
ディンプルキーは、複数のくぼみが配置された複雑な形状の鍵です。鍵穴のピンがくぼみの形状と合致することで開錠します。非常に精密に作られており、合鍵の作成に求められる技術が高いことから、防犯性が高い鍵として知られています。また、ピッキングに強いことからも安心な鍵です。
暗証番号キー
暗証番号キーは、あらかじめ設定しておいた暗証番号を入力することで開錠する鍵で、電子式の鍵の一種です。暗証番号キーに変更すると、外出時に鍵を持ち歩く必要がなくなります。そのため、紛失を心配する必要はありません。万が一暗証番号を他人に知られてしまった場合は侵入されてしまうリスクがありますが、番号の設定変更で簡単・スピーディーに対応できます。
リモコンキー
リモコンキーは付属のリモコンのボタンを押すだけで施錠・開錠ができるタイプの鍵です。リモコンを近づけるだけで開錠できるタイプもあります。
カードキー
カードキーは、カードをかざして開錠するタイプの鍵です。扉側のリーダーにカードを読み込ませます。カードはパスケースやスマホケースに入れられるため、持ち運びに便利です。紛失した場合は、別のカードを発行して登録しなおすことで対応します。
生体認証キー
生体認証キーとは、体の一部分を認証して開錠するタイプの鍵で、指紋で認証するタイプが一般的です。指紋認証の場合、紛失することや合鍵を複製されることは現実的にありえません。ただし、気温や湿度によっては指紋を読み込ませても反応しないことがあります。
スマートキー
スマートキーとは、スマホから開錠・施錠ができるタイプの鍵です。一般的には、鍵そのものではなく、スマホから操作してサムターンを回せる外付けの機器のことを指します。スマホで開錠できるため、外出の際に鍵の携帯は必要ありません。近づくだけで開錠できる機能や、外出先から家の施錠を確認できる機能など、スマートキーならではの機能が豊富です。
■玄関補助錠の取り付けもおすすめ
鍵を交換してさらに防犯性を高めたい場合は、玄関補助錠を取り付けるのもおすすめです。
玄関補助錠とは、その名のとおり家の玄関に補助的に取り付ける鍵のことです。家の玄関を簡単にツーロック状態にすることができます。
家の防犯対策を行う上で最も警戒しなければならないのは、空き巣です。一般的に、空き巣は侵入に時間をかけることを嫌います。侵入が簡単ではないと判断した場合は、すぐに諦めることも少なくありません。
鍵が2つあると、空き巣が侵入する手間も単純に2倍になります。このことから、ツーロックは空き巣対策として非常に有効です。
玄関の扉自体をツーロック仕様のものに変更しようとすると手間と費用がかかります。そのため、ツーロックで防犯性を高めたい場合は、玄関補助錠を取り付けるのがおすすめです。
■家の鍵を無くした場合の鍵交換費用
家の鍵をなくして鍵を交換する場合、どの程度の費用がかかるのでしょうか。
交換を依頼する業者によっても費用は異なりますが、一般的には工賃と部品代が請求されます。
鍵交換の場合、工賃の相場は1万円程度です。
部品代は交換する鍵によって異なります。以下は、鍵の種類ごとの部品代の相場です。
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- ディンプルキー:15,000~25,000円
- 暗証番号キー:35,000~75,000円
- カードキー:35,000~75,000円
- 生体認証キー:70,000~190,000円
■鍵交換の流れ
上記のとおり、鍵を紛失した場合は、鍵の専門業者に交換を依頼することをおすすめします。以下では、業者への相談から鍵交換が終わるまでの流れを解説します。
1.電話で依頼
自宅のエリアに対応している鍵の専門業者を探し、電話で交換を依頼してください。業者を探す際は、インターネットで「〇〇(エリア名) 鍵 交換」などで検索しましょう。サイトや電話で請求費用の目安を事前に確認できることもあります。
2.スタッフが現場に到着
東横救急であれば、電話から5分程度で現場に作業スタッフが到着します。業者によっては、当日以外の別の日時を指定して作業を依頼することも可能です。
3.見積もり提示
作業スタッフが現場の鍵を確認し、交換する鍵が提案されます。工賃と部品代から請求額の見積もりが出されるため、不明点がないか確認してください。見積もりに納得できた場合は、正式に工事を依頼します。
4.作業開始
交換の作業が始まります。交換作業時間の目安は1~2時間程度です。交換する鍵によっては、さらに時間がかかることもあります。
5.支払い
工事が完了した施工箇所を確認します。問題なく鍵が動作するかチェックしてください。そして最後に支払いを行います。業者によっては、現金のほかクレジットカードでの支払いにも対応しています。
■家の鍵をなくさないためのポイント
せっかく鍵を交換したとしても、またすぐになくしてしまっては本末転倒です。交換した後の鍵は、再度なくすことのないように気をつけましょう。以下では、家の鍵をなくさないための一般的なポイントをご紹介します。
収納場所を決めておく
まず、鍵の収納場所を決めておくことが大切です。外出時に特に意識せず鍵をポケットなどに入れていると、紛失してしまいがちです。カバンの中の特定のポケットに毎回入れる、衣類のポケットに入れる場合は必ずファスナーを閉めるなど、鍵の収納場所と収納方法を明確に決めておきましょう。そうすることで、外出する際には必ず鍵の収納を意識するようになります。また、万が一鍵を無くした際に気づくのが早くなるでしょう。
音のなるものを付ける
鈴など音がなるものをキーホルダーに取り付けるのも、シンプルながら有効な方法です。鍵を落としてしまった際に気づきやすくなります。また、キーファインダーを取り付けるのもおすすめ。キーファインダーとは、外部のデバイスのボタンを押すと音がなって周辺にある落とし物の場所がわかる機器です。最近は、スマホのアプリから操作できるキーファインダーもあります。
位置情報デバイスをつける
近年は、身の回りのものの紛失防止に役立つ位置情報デバイスが販売されています。GPS機能によってスマホから取り付けたものの位置情報を確認できるため、鍵の紛失防止にも役立つでしょう。鍵がスマホの近くにないときに通知してくれる機能もあります。ただし、電池切れによって位置情報がわからなくなってしまうこともあるため、バッテリー切れには十分に注意しましょう。
持ち歩く必要のない鍵に交換する
そもそも鍵を持ち歩く必要がないタイプに交換するのもおすすめです。カードキーやリモコンキーであれば、カードやリモコンが鍵の代わりになります。なくしてしまう可能性は否定できませんが、通常の鍵よりも小さいため鞄に入れておくのにかさばらないでしょう。また、スマートキーであればスマホが鍵の代わりになるため、鍵の持ち歩きは必要ありません。暗証番号キーや生体認証キーも同様です。
家の鍵を無くした時の対応や、鍵の交換方法について解説しました。どんなに気をつけていても、鍵をなくしてしまうことはあります。鍵をなくしてしまったとしても、落ち着いて対処することが大切です。また、鍵を紛失してしまった場合は、鍵の作成で安心せずに、鍵を交換することをおすすめします。紛失した鍵が拾われたり、複製されたりして、空き巣に入られてしまう可能性は決して否定できません。
鍵の交換をする際は、信頼できる専門業者に依頼しましょう。東横救急は家の鍵をなくしてしまった方からの、鍵開け・鍵交換のご依頼実績多数。ぜひ、お気軽にご相談ください。
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